気になる足の悩み…

足の悩みについて

足の血管について

●血管の仕組みとはたらき

体の血管には、動脈と静脈があります。 動脈は、心臓から送り出された血液を全身に運びます。動脈の血液には、細胞や組織の活動に必要な酸素や栄養分が含まれ、心臓のポンプ作用で全身に送られます。そして、毛細血管を通じて、酸素や栄養分が届けられるのです。
静脈は、細胞や組織が活動したあとの老廃物や二酸化炭素を再吸収します。吸収するのはやはり毛細血管で、次第に太い静脈となって心臓にもどります。

図1
●足の血管について(動脈・静脈)

足の動脈を流れる血液は、心臓のポンプ作用と重力によって下のほうへ無理なく流れます。ところが、足の静脈は、その反対に、下から上へと流れていかなければなりません。
上方向への流れということは、地球の重力に逆らうことです。したがって、足の静脈の血管は、動脈にはない特別な構造を備えています。それは、一定間隔に、カタカナの「ハ」の形をした弁(逆流防止弁)がついています。そして、この弁は、血液が下から上へと流れるときだけ、開くようになっています。

図2
●足の血管と病気の関連性

足の血管の病気には、動脈の病気と静脈の病気に分けられます。足の動脈の病気には、閉塞性動脈硬化症(ASO)というものがあります。
血管の動脈硬化により、血管が狭くなったり、血管が詰まることが原因です。一方、静脈の病気には、深部静脈静脈血栓症(DVT)や下肢静脈瘤・血栓性静脈炎があります。深部静脈血栓症は、深部静脈(大腿静脈・膝窩静脈など、体の深部にある静脈)に血栓が出来る病気で、肺血栓塞栓症の主な原因です。

図3