下肢静脈瘤とは

下肢静脈瘤は自然に治癒するものではありません。状態が悪化する生活に支障を来す可能性があるので、適切な治療や予防方法、ケアの方法など、正しい知識を身につけて、この疾患を早く快方するようにしましょう。

予防と対策

運動とマッサージ

医療用弾性ストッキングとは?

通常のハイソックスやパンティストッキングとは異なり、足を圧迫する力が強いストッキングです。

医療用弾性ストッキングは、足の表面の血管がふくらむのを抑え、血管内に血液がたまるのを軽減させる作用があります。
そのため、下肢静脈瘤が原因となる足のむくみやだるさなどの症状を予防することができます。

ただし、一度壊れた逆流防止弁は自然に治ることはないので、医療用弾性ストッキングを履くことで、下肢静脈瘤が治るということはありません。

図1
医療用弾性ストッキングの選び方

医療用弾性ストッキングの購入方法は2つあります。
1つは、下肢静脈瘤専門病院やクリニックで診察を受けてから購入する方法です。
もうひとつは、インターネットの通販で購入する方法です。

ただし、医療用弾性ストッキングの選び方は簡単ではありません。
長さや圧迫圧、つま先の有無、足まわりの寸法など様々なものがあり、ご自分の足の状態にもっとも適したタイプを選び、正しい使い方をしないと効果が得られないだけでなく、かえって症状を悪化させてしまう可能性もあります。

初めて購入する場合は、やはり、下肢静脈瘤専門の病院やクリニックを受診して、相談することをお勧めします。
また、2005年6月より、「弾性ストッキング・コンダクター」という専門的な資格制度もスタートしました。
最近では専門知識をもったスタッフが在籍している施設も増えていますので、そうした病院・クリニックを選んで受診することも大切かもしれません。

生活上の注意点
  1. 足を休ませる時間をつくる
  2. 立ち仕事の方は、1~2時間ごとに椅子に座る時間をつくる
  3. お昼休みなどの休憩時間には、椅子の上に足を乗せるなどして、足を高くする
  4. 就寝中は枕などに足を置いて、心臓よりも高くする
  5. 筋ポンプ運動を行う